小さな哺乳類たちチャーチルにいる野生動物がとてもユニークである理由のひとつに町が3つの生態系が集まっている場所に位置していることが挙げられます。異なる種が同じところに2種も3種も集まって共存しているのは地球上でもまれに見る場所ではないでしょうか。たとえば、チャーチルはシロクマの町として有名ですが、実際、チャーチル周辺の100マイル以内に北米の熊の3種類すべてが生存しているのです。シロクマはチャーチルが一年のうち9ヶ月も囲まれている氷の上で主に生活しています。ブラックベアは主にチャーチルの南にある北方林に住んでいます。またグリズリーベアーはチャーチルの町の50マイル以内の不毛地帯に生存しています。レイジーベアーのオーナーはロッジの近くでこの3種類すべてを見たことがあります。チャーチルの町でシロクマとブラックベアの両方を見たこともあります。これらの熊たちは3つの生態系が出会う場所に住んでいるのです。 バレングランドカリブーとウッドランドカリブーの双方を含めて他の種もこのチャーチルを住処としています。あるひとつのカリブーの群れはカミナリアックと呼ばれ、およそ50万頭の群れで、毎年11月にチャーチル地域にやってきて、雪が解けて北に移動を始める5月の初めまで北方林で冬を過ごします。チャーチルの人々がコースタルカリブーと呼んでいる先住しているカリブーの群れがいます。彼らは木の生えない、そして食べ物は常に新しく新鮮な沿岸地域で夏のほとんどを過ごすためその名が付けられました。このカリブーの群れはチャーチルの南を移動し、最終的にはチャーチル近辺のツンドラ高原の北方林を通ります。この群れは遺伝子的にバレングランドカリブーとウッドランドカリブーの両方です。遺伝子的に異なる種というわけではなく、他の動物と同じように、ある特定の条件下の中で生き残る為に一番適切な遺伝子を保持しているのです。動物がそこに合った形質をもたなければ、もっと簡単に命を落とすことになり、繁殖していかないでしょう。ウッドランドカリブーはほぼバラングランドカリブーの2倍の大きさです。 この土地のキツネの数もまた普通ではありません。北極キツネは厳しい極地での気候に適応していて、チャーチル周辺、または数めいる離れた北方林の中に生息しています。赤キツネは北極キツネより大きく、北極キツネにとっては脅威となっていて、もし双方が出会うと赤キツネが北極キツネを餌食としてしまうと言われています。暖冬の年は赤キツネの方が北極キツネより適しています。そして、それほど厳しくない北方林の気候や北米の中央などに適しています。寒さの厳しい冬は北極キツネはその利点を発揮します。赤キツネにとって厳しい寒さはとても辛いものとなります。北極キツネが寒さに強いのはその温かい毛皮と少ない体重のためです。また北極キツネは一回の出産で平均11匹の子供を産みます。一度の出産で22匹を産んだ記録もあり、これは哺乳類の中でも記録にのこる数です。それに比べ赤キツネはそんな数の子供は出産できません。その為、厳しい環境からその数を回復させるのも時間がかかるのです。双方は野ネズミ、レミング(ねずみの一種)雷鳥、カナダカモ、スノーグースや鳥の卵など好む餌が一緒です。また北極キツネはシロクマが狩りをして残した氷の上のアザラシを食べることもあります。 北極ウサギは15パウンド(約6.8キロ)ほどの大きさです。このことはあまり極北のげっ歯類をよく知らない人々を驚かせます。北極ウサギはチャーチル近辺に住み、10月、11月にはチャーチルの町の中でよく見かけます。その白い毛皮をカモフラージュに雪の中に隠れています。積雪が遅い場合、この大きなウサギは暗い色のツンドラの大地に映えてしまいます。ここ数年で私たちは日に何回も北極ウサギを見かけます。彼らは何百ヤード離れていても見えるのです。北極ウサギは大ハヤブサ、北極キツネ、赤キツネ、白フクロウなどの狩りの対象になります。北極ウサギはそれに対して、トウヒの針状の葉や柳の皮、ベリー類や雑草など植物なら何でも食べます。北極ウサギは植物に加えて魚を取ろうとするため、よく魚の網に引っかかってることでも有名です。北極ウサギは体がおおきすぎて、彼らから逃げ切れない捕食動物は明らかにいないと言っていいでしょう。 カンジキウサギはチャーチルの南の北方林の中に生息しています。北極ウサギが不毛の土地を好むのに対して、カンジキウサギはチャーチルの南の緑の生い茂る場所を好みます。そのサイズは北極ウサギに比べると相当小さいです。彼らは北極ウサギと同じ捕食動物に加え、彼らを主食としているカナディアン大山猫に狙われています。 |
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